コンサルタントの秘密を読んで #3
第五章 そこにないものを見るの法
自分の視野を広げたり、自分が気づけないことを気づけたりすることはとても大事だと思っています。 一旦認識してしまえば、何らかの解決策が生まれるのですが、気づけないとそもそも取り組むことさえできない。 数学の定理を発見するのが、定理を証明するより評価されるとかと似ていて、こっちの方が大事じゃないかと思っています。
三の法則
「自分の計画を駄目にする原因が三つ考えられないようなら、思考過程の方に何か問題がある。」そのままで、このやり方完璧って思っている時は、よくただまだ問題点を見つけられてないだけということかと思っています。
思考の手綱をゆるめること
自分の気づきを増やすやり方をいくつか提示してくれています。
類似性を探す
例えば、トレーニングコースの検討をしている最中で、動物のトレーニングとの類似性を考えてみることで、訓練の内容ばかりに目を向けていたのが、暗黙に含まれている賞罰のシステムに注意を払っていなかったことに気づけた。
極限値に変えてみる
労働意欲と中途退社の問題を検討していた時に、もし、中途退社が全くなかったら何が起こるかということを考えてみたら、中途退社のメリット(=新しい人が入る つまり新しいアイデアが入る)がわかり、中途退社の減らす方式の検討とともに新しいアイデアが組織に来にくくなることを補う方策を考えた。というようなエクストリームな状況から想像するのは、良いなぁと思います。振り返りのフューチャースペクティブとかそういった側面があるのかなと思います。
境界線のそとに目を向ける
システムとシステムのつなぎ目のところに問題は起きがちで、つい自分たちで勝手に境界線を貼って、「自分たちの問題ではない」としがちですが、そこに問題解決の糸口があることがあると書いてあります。
説明の顔をしたアリバイに注目
例えば、手順書に奇妙な規則があった例が記載されています。ある組み合わせを使用禁止にしていたという規則で、それは歴史を辿ってみると、本来はそう書くべきでない品質の悪いコードがあって、問題が発生して、その問題を解決する手段として、導入された規則だった。そして、よくみると他のプログラムでも類似のひどいやり方がいっぱいあったというものでした。何でこんな制限があるのだろう?みたいなものにはもっと大きな問題が隠れているのだろうと理解しています。
情緒的要素
合理的な方法を使っていると見落としがちな問題を「ばかげた」ゲームで見つかることはある。なぜなら、依頼者はすでに合理的な方法を試していてうまくいかないという状況がよくあるから
不調和の洞察
「言葉と音楽があっていなかったら、そこに欠けた要素がある。」依頼主が、上司のことを話す時に、言葉では上司との関係が良好であることを伝えているのに、手が震えていることに気づいた。そして、それに言及すると実は上司が大変恐怖の存在ではあるが、仕返しが怖くてそのことを誰にも話せないということがわかった。というエピソードが紹介してあり、音楽というのは、その時の感情や状態の比喩で、喋っていることと思っていることが違うということに気づく違和感のことを示しているように思います。
ブラウンのすばらしき遺産
自分の情緒的状態に目を向けて、例えば、依頼主からの話を聞いていいる時に、自分の中で怒りが湧いて来た場合は、それを依頼主にいってしまった方がいい。そうすると実は依頼主も感情を隠していたことがわかり、その感情を共有してくれることがある。